告白してないのに振られたみたい
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昨日、一昨日でなんだか燃え尽きてしまった。
土曜日の朝、早めに目覚め天気もよく、素晴らしい休日を邪魔するものは何もないのに、生活に気乗りがしない。
やはり英国展はコミケだったのだろうか。
(英国展の賑わいや手作りの待機列、人気サークルとそれ以外の格差などからTwitterで揶揄されていたようだ)
ま、私コミケ参加したことないからわからないけど。
取り急ぎ台風の予報に備え、午前のうちに洗濯を済ませる。
今日はパンケーキ店に集合がかかっているのである。
友人と待ち合わせ、パンケーキと共にたっぷりのフルーツと生クリームを堪能。
店を出ると行き先が決まらず、あてなく表参道へ向かう。
友人は自宅に置くガムシロップ入れを探していると言う。
ガムシロップ入れ??
私は人生でガムシロップというものを買ったことがないので感嘆した。買うどころか、使ったこと自体、おそらく数えるほどしかない。
コーヒーや紅茶などの飲み物類に砂糖をまず入れないうえ、それらをアイスで飲む頻度も少ないほうである。
今の私はスコーンにご執心なので、最高のジャムやクロテッドクリームを探す日々で、クリームとバターの乳脂肪分率やマスカルポーネが代替になること、そういった知識はやたらと増えていく。とはいえ1週間前の私はそんなことを知る由もなく、人によって、タイミングによって、生活における端々の悩みとノウハウというのはこんなにも互いに役に立たないものなのだな。
その後いくつかの小売店に立ち寄り、途中、わざわざ詰め替える必要がないのでは?というくらいデカいボトルに心が傾いたりしつつも、最終的には手のひらほどのガラスの容器(ドレッシング入れと書かれていた)を嬉々として購入した。
もうしばらく散歩は続き、ある施設の話題になる。近くまで来たので寄ろうということに。
ミヤシタパークは、金のある若者のための商業施設だった。
もともと、ホームレスや雑多な落書きなど都合の悪いアウトローな側面だけを浄化するプロジェクトなのではという話題はちらちらと耳に入っていた。それも多様性を謳う渋谷においてである。
メインの買い物エリアはやけに白っぽく、余白の多い店舗ばかり。これがカルチャーなるものなのか、「わかる人にだけわかればいい」ことが流行っているように見えて、私にはどの店を選択する気も起きなかった。
話し足りなくて2人で入った簡易的なスペインバルは、洒落た雰囲気だがキャッシュオン式(セルフサービス)で席間も狭く、もちろんそれぞれには美味しいが飲食店として最高のパフォーマンスとは言い難い。過ごす時間のためにお金を払うが、店を訪れる目的でここに来ることはもうないだろうと思う。
多分ホームレスだけではない、金のない若者も、金のある中年も、ミヤシタパークとは相いれないだろう。マーケティングの先に絞り込まれた効率的なターゲットがおり、それが明らかに自分ではないことが、なんだか居心地が悪い。
告白してないのに振られたみたいな、間違えて逆方向の電車に乗ってしまったと気付いたみたいな。
まだ煮え切らない気持ちを書き記そうかと思ったが、どこまで行っても煮え切らないだけなのでこのあたりにしておく。
▼浮かない空と作られたばかりの街の風景