生ハムと暮らしている

すぐ忘れるので文字にしよう

静かな河に投げられた小石

10/18

今週は、週末の曇天を見越して金曜日の朝に洗濯をしておいたので猶予のある休日だ。

昨日は活動的に過ごすつもりはなかったのに勢いよく朝から出かけたりしたこともあり、何らか午前中にしようかなと思ったところで部屋を整理した。そろそろ、いくらかの衣服を処分なりリサイクルなりに出さないといけない。

そして昨晩読み終えた本が耳触りはよいが肚に響くもののないものだったので、乾いた気持ちを抱えて次の選定をした。

 

17時からは随分前から約束していた友人との食事。

都外に祖父母を含む家族と同居する彼女が、なかなか世を鑑みて外に出にくいとのことなので、こちらから出向く。地元の何もない町で予約のできる個室の居酒屋を探すのに随分手間取った。

 

このところ生活について改める意思が続いているのもあり、先日ふと話題に挙がった友人たちとの同居について提起した。

私としてはもっとも譲れないであろう家賃とか立地の話をしたかったのだが、どんどん飛躍してシャンプーやクレンジングが倍々に増えること、Amazon primeの共用の可否、おもしろい地下室のある激安物件など。

来年の春ごろには本気で考えてくれとこちらから懇願する形となった。静かな河に投げられた小石が波紋を呼ぶ。

 

気に入っているがなかなか買えないのでカートンで手に入れたという韓国の洒落た煙草を余っているからと分けてくれ(代金は払った)ありがたく頂いて帰る。

個室でもやはり喫煙は許されないらしく、ぴかぴかのパッケージの3つの煙草は、まるでつまらない名刺のように、会が終わるまで机の隅にその意味を持たないまま居座った。

店の外には申し訳程度にブリキのバケツが水を張って置かれている。

人と吸う煙草は違う味がする。

 

▼人のいない広い宴会場は座布団が斜めに伏せられて柔らかな合掌造りのようだった

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