生ハムと暮らしている

すぐ忘れるので文字にしよう

贅沢な、それでいて必要な

12/5

今日という日、寒すぎではないか。

 

何か月か前に予約した、有観客のライブが今日、ある。有観客のライブってな。トゲアリトゲナシトゲトゲみたい。

気持ちの周期が沈んでいるのでやる気がしゅんしゅんと萎んでいるうえに、近ごろどんどん東京の状況も悪くなっているし、重ねてこんな寒くっちゃ…気が乗らないなあ。

 

けれど今週平日に何度も済ませたほうがいいかな、と思いながら実行に移さなかったいくつかのやることリストがあるので、どうせ出かけるならやるべし。

 

夜の恵比寿の開演に間に合うよう、昼ごろに家を出る。

先日予約した、クリスマスケーキの入金をせねばならない。

好きなジェラート屋がジェラートケーキの販売を始めたのだが、比較的ポピュラーな人好きするフレーバーの他に店舗限定での攻めた品があったので詳細も値段も見ずすぐに予約した。実際入金のため店舗に行ってみたら5000円と書かれており、いや小さめのケーキとしては高~と思いつつ他に替えの効かない体験なので躊躇わず支払う。

 

そこから電車に乗って、新宿に向かった。

駅に降りたら南に近かったので、フライングタイガーに寄る。先週語っていたキラキラのぬいぐるみ、実は初めに見たパンダのものが個体がいまいちで、買わずに帰ったのだった。諦めきれず、クリスマスが近づき少しずつおもちゃの在庫が増えているに違いないと再チャレンジ。改めてパンダたち(本当に在庫は増えていた)のご尊顔を眺めるが、家にいるサイ、ユニコーンに比べやはり顔立ちがはっきりしている。ちょっと…作画が違う気もするな…。ここは身を引こう。ぬいぐるみには精神があるのだ。少しでも引っかかりがある状態で家に招くべきではない。

そのままNEWoManのロブション(パン屋)に行き、12月後半用のシュトレンを購入した。人が並んでいる。他の店舗でも大変に人気の店だという印象はあるが、お菓子しか買ったことがないので本来のパン屋としての戦闘力を知らない。昼食を食べていないのでここで買ってもいいけどと思いつつも、これといって決定打がなく、やめた。

 

その後、少々道を逸れてレンズ交換のため預けていた眼鏡を受け取り、伊勢丹の化粧品売り場に。

最近買い替えた化粧下地が、私が命だと思っている艶(要はパール、ラメ)がまったく入っていないものなので、評判のパール入りクリームを見に来た。

もちろん自分で塗ってみることは難しいかもと思っていたが、せめて色の違いを見たい。が目的のブランドカウンターを回ってもその商品がどこにも見当たらない。あれれおかしいなと店員さんに声をかけると、廃盤商品だった。

おろろ~。

ネットの口コミ・レビューの重要性が上がったことと同時に、その人気のボリュームが裏目に出ていくら時間が経過しても検索結果の上位でインプレッションしてしまう難点がある。まんまと振り回されてしまった。

 

もろもろ立ち寄ったものの何だかんだシュトレン以外の買い物をしなかったので、この時点でまだ15時すぎで、開演はおろか開場にもまだまだ程遠い。

 

先ほどパン屋で満たさなかった小腹のゆく先を考えたとき、恵比寿のバインミー屋さんをチェックしながら行ったことがないのを思い出した。簡易的には見えるが席があるような写真を目にしていたので、少々早めについてもいいだろうと早速恵比寿に向かった。

バインミーは美味しかった。パンはサクサクだが思いのほか柔らかく、レバーパテとの食感にも掛け違えはない。でも私はもっとガシガシのパンと変わった臭いの肉を噛みちぎるのも好きなので、町中華的な町ベトナム料理屋のバインミーがちょっとだけ恋しかった。

 

結局、開場ぴったりに着いてしまった。

開演まで1時間半の間があるライブだったのでいつ着けばいいかしら、などと思いつつ家を出る時間を計画して(しかも出遅れたと思って)いたけど、予想以上にやることがなくてやる気が空ぶった形になる。

とはいえ着いてみれば訪問者は会場前に既に待機しており、着席のホールなどではないため入場順に立ち位置が前から詰められる想定のため、ここで引き下がるのもナンセンス。素直にそのまま入場し、先頭から2列目の位置を獲得し1時間半を薄暗いライブハウスの立ちんぼで過ごした。特に弁明でも周知でもないけれど、フロアには養生テープで1m四方程度の方眼が引かれており、密集を避けようという意思が感じられた。

 

ライブはいいものだった。

自由にリラックスして酒や肴を楽しみながらの夏の配信ライブも心地良かったけれど、これらは別の体験だ。アレンジが効いてリアルタイム映えするグループなので殊に満足度も高く、テンポとリズムが場を支配して、音楽ってこういうものだったなと思い出す。VRもARもいいけれど、美術館や博物館の重要性をひしと想う。

贅沢な、それでいて必要な文化である。

 

▼嗚呼ライブハウスのワンドリンクよ

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