私はまだ子供だった
バーバリーの自殺パーカーなるものがニュースになっていた。
CNN.co.jp : 「自殺ファッション」非難の的に、バーバリーが謝罪
パーカーの首から巨大ネックレスのようにロープを結んだものがぶらさがってるデザインなのだけど、私は正直よく意味がわからなかった。
日本語でハングマンズノットと調べて出てきたほとんどは、釣りでルアーを強く結びつけるための解説だった。そりゃわからないはずだ。
私は初めこの悲しくて忌まわしい想起ができない人間でよかったと思い、よかったと思ってよかったのかを迷った。
バーバリーへの批判が世界として受け入れてられている以上、その悲しい想起ができない私が少数派で、葬式に参加してなお親の死の意味に気づけない幼い子供のようなものなんだろう。
感覚ではなく知識として悲しみを知ることは人を優しくすると思うけど、やっぱりなんだか嫌だな、怖いなと思う。そんなふうに、まだ想像できない悲しい文化が世の中にあることを知った。